憧れのRC造住宅のメリットとデメリットを徹底解説

 憧れのRC造住宅のメリットとデメリットを徹底解説

RC造住宅は近年その性能やデザイン性などが好まれ、一般住宅でも多くのRC造が採用されています。そんな人気のRC造住宅ですが、どのようなメリットデメリットがあるのでしょうか?今回は、RC造住宅のメリットとデメリットを詳しく解説します。まずはこの記事のポイントをまとめました。

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POINT この記事のポイント

・RC造住宅とは柱や梁などの主要構造部に鉄筋の入ったコンクリートを用いた住宅
・RC造住宅は耐久性・耐震性・断熱性・気密性・耐火性・遮音性に優れている
・RC造住宅建築費用が高く、結露が発生しやすいなどデメリットもある

RC造住宅とは

RC造住宅とは、鉄筋コンクリート造(Reinforced Concrete)住宅の略で、柱や梁などの主要構造部に鉄筋の入ったコンクリートを用いた住宅です。

一般的にRC造住宅は、マンションやビルなどの中高層の建物に多く見られる構造ですが、近年その性能やデザイン性などで一般住宅でも多くのRC造住宅が建てられています。

RC造住宅のメリット

 RC造住宅のメリット

RC造住宅のメリットは、主に上記の6つです。

1. RC造住宅の耐久性は高い

 グラフ 構造別住宅法定耐用年数グラフ

RC造住宅は圧縮力に強いコンクリートと、引張力に強い鉄筋を組み合わせているため、その耐久性は他の木造住宅などと比較すると、非常に高い耐久性があります。

2. RC造住宅は耐震性能に優れている

 モノコック構造と軸組構造 モノコック構造と軸組構造(※画像はイメージです)

RC造住宅は、コンクリートで作られた6面体となるモノコック構造です。モノコック構造はさまざまな外力が構造の一点に集中せず、建物の“面”全体に分散してバランスよく受け止めることで高い強度を実現します。

これに対し、木や鉄の柱・梁により構成される「軸組み構造」は構造部材を“点”で接合するため、外部からの荷重が接合点に集中してしまいます。過去の多くの大震災でも一番被害が少なかったのは、RC造住宅です。

3. RC造住宅は断熱・気密性能が高い

コンクリート躯体は隙間がなく気密性が非常に高く、発砲断熱材などの断熱材を用いられたRC造住宅は、床や天井付近などの温度差が少ないのが特徴です。断熱性や気密性の高さは、冷暖房の効率に直結するため非常に高い省エネ効果が期待できます。

4. RC造住宅は耐火性能に優れている

 RC造住宅 RC造住宅(※画像はイメージです)

RC造住宅の主な材料であるコンクリートでは不燃材料です。つまりRC造住宅は、家全体が耐火構造といえるのです。RC造住宅はもちろん、防火地域にも耐火建築物として建築可能です。

5. RC造住宅は遮音性能が高い

RC造住宅は、外部の音エネルギーをコンクリートが遮断するため、遮音性能が非常に高くなります。180mm厚のコンクリートは、透過損失-50db以上の性能を持ちます。

これは、外が交通量の多い道路(80db)でも、室内への音エネルギーの侵入を遮断するので、室内では深夜の住宅街の静けさ(30db)となります。RC造住宅は床もコンクリートなので、上下階の音も遮音します。

6. RC造住宅は大空間が可能

 広いリビング 広いリビング(※画像はイメージです)

RC造住宅は、木造住宅では難しい大空間も可能です。何十帖もあるリビングやビルトインガレージなどなど。もちろん一階を店舗やオフィスにすることも可能です。これら自由度の高い設計が可能なのもRC造住宅の大きなメリットです。

RC造住宅のデメリット

 RC造住宅のデメリット

デメリットも少なからず存在します。主なデメリットは上記の3つです。

1. RC造住宅の建築費用は高い

RC造住宅は木造住宅の建築費用に比べると、高くなってしまいます。RC造住宅を建てたいとお考えの方の多くが、価格的な問題であきらめてしまうのではないでしょうか?

2. RC造住宅の重量は重い

RC造住宅の重量は、コンクリートや鉄筋などの材料を使うため非常に重くなります。建物重量が重いので、強固な地盤が必要となります。そのため、土地によっては地盤改良などが必要となってしまいます。

3. RC造住宅は結露が発生しやすい

RC造住宅は高気密住宅です。そのため、結露などが発生しやすくなってしまいます。木造住宅以上に、換気システムが重要になります。24時間換気システムなど、適切な換気システムを導入することで結露問題は解消できます。

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監修者コメント
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税金は工法に応じて決まる

家には大きなお金がかかるため、かかる税金にもいろいろな種類があります。取得時にかかる不動産取得税、住んでいる間に払う固定資産税や都市計画税、そして死後にかかる相続税などなど。それらの税金の算出方法に、実は「工法」が関係しています。建物の法定耐用年数は木造で22年、軽量鉄骨造で27年、RC造で47年などと定められており、経年によって残っている価値に対して税金が課されているのです。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

監修者プロフィール
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一級建築士

高橋 みちる (たかはし みちる)

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アールイーデザイン一級建築士事務所代表。

住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。

著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)

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noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note

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家仲間コム編集部

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利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

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