水まわりのバリアフリーリフォームを考える|お得に行うコツとは?
バリアフリーリフォームはお早めに!バリアフリーリフォームの時期や種類、費用など一挙大公開しちゃいます。バリアフリーリフォームをお得に行うコツや助成制度も詳しく解説。バリアフリーリフォームをご検討中の方は、ぜひご参考くださいませ。まずはこの記事のポイントを以下にまとめました。
POINT この記事のポイント
・バリアフリーリフォームは段差解消や手すり取り付けなどさまざま
・特に使う頻度が高いトイレと浴室はバリアフリーリフォームをするのがおすすめ
・障害の進行性を考慮したバリアフリーリフォームを行うのがポイント
・条件次第で介護保険からバリアフリーリフォーム費用の助成を受けられる
目次 [ 非表示 ]
バリアフリーリフォームはお早めに
バリアフリーリフォームというと高齢者のいる家庭の話と思われがちですが、実は住宅を快適に使用していくためには早め早めにバリアフリーリフォームを取り入れていくことが大切です。
バリアフリーリフォームとはその名の通り家の中の「バリア」=「障害となるもの」を取り払い、安全に生活できるようにするためのリフォームです。バリアフリーリフォームは高齢者だけでなく、妊娠中の人や小さい子供がいる家庭などにもとても重要となってきます。
基本的なバリアフリーリフォームの種類と費用
バリアフリーリフォームと一言で言っても、その種類は様々です。まずはバリアフリーリフォームの中でも早めに行っておいたほうがいい基本的なものをご紹介します。
1. 段差解消バリアフリーリフォーム
部屋の段差は大掛かりなバリアフリーリフォームをしなくても「段差解消スロープ」などの設置によって解消することができます。車椅子の利用のほか、高齢者や妊娠中の人のつまづき防止に大切なバリアフリーリフォームです。
家全体に段差があるのなら段差解消スロープではなく、低い床に床材を張り重ねて高い床に合わせるバリアフリーリフォーム工事がおすすめです。
段差解消バリアフリーリフォーム費用
段差解消スロープ・・・2,000円程度〜/1箇所
床重ね張り工事・・・70,000円前後/6帖
2. 手すり取り付けバリアフリーリフォーム
特に階段の手すりは、バリアフリーリフォームの中でも重要です。階段は事故の多い場所なので、まずは階段の手すりでのバリアフリーリフォームがおすすめです。廊下や居室の手すりは、必要となってから取り付けしましょう。
手すり取り付けバリアフリーリフォーム費用
階段手すり取り付け・・・5万円〜15万円程度
3. 足元照明設置バリアフリーリフォーム
階段や廊下など、夜に危険な箇所の足元を照らす照明を設置します。階段手すり取り付けや段差解消のバリアフリーリフォームと同時に行うと、より安全性が高まります。人感センサータイプが人気です。
足元照明設置バリアフリーリフォーム費用
足元照明設置・・・10,000円〜20,000円程度/1箇所
4. 床すべり防止バリアフリーリフォーム
滑りにくい床材としてバリアフリーリフォームに人気なのは、コルクです。コルクはクッション性も高いため、万一転倒してしまった場合でも怪我をしにくいのです。また、フローリングもバリアフリーリフォーム対応のものが発売されています。
バリアフリーリフォームに人気の高いフローリング材は、DAIKENから発売されている「おもいやりフロア」です。この床材は滑りにくくつまづきにくい耐磨耗防滑マットコートが施されているほか、表面の高度が高いため車椅子などでも使用できる特徴があります。
床すべり防止バリアフリーリフォーム費用
コルク床の場合・・・250,000円〜300,000円程度/6帖
おもいやりフロアの場合・・・330,000円〜400,000円程度/6帖
5. 引き戸変更バリアフリーリフォーム
開きドアの場合、向こう側にいる人にぶつかってしまう危険性があるほか、車椅子では通れないため引き戸にするバリアフリーリフォームが人気です。子供がいる家庭でも、引き戸のほうが開きやすく安全に使用できます。
引き戸変更バリアフリーリフォーム費用
ドアから引き戸への変更・・・40,000円〜100,000円程度
6. 水まわりのバリアフリーリフォーム
水まわり、特にトイレと浴室のバリアフリーリフォームは、使う頻度の高い場所だからこそ必要なものです。高齢者の転倒などの防止だけでなく、家族みんなが安全に使えるようにという視点からバリアフリーリフォームを行いましょう。
6-1. トイレのバリアフリーリフォーム
6-1-1. 和式トイレから洋式トイレへのバリアフリーリフォーム
和式トイレは足腰に負担が掛かりやすいため、和式トイレを使用している場合は洋式トイレに変更するバリアフリーリフォームを最初に行うことをおすすめします。特に段差のあるタイプの和式トイレの場合、洋式トイレに変更するだけでかなり負担を減らすことができます。
6-1-2. トイレ床張替えによるバリアフリーリフォーム
タイル張りの床は気分的にスリッパの履き替えをしたいと感じるものです。しかしスリッパ履き替えの動作は、身体が不自由な場合負担になります。クッションフロアなど、掃除がしやすく清潔感の床材に張替えることも、バリアフリーリフォームとして有効です。
6-1-3. トイレスペース拡張バリアフリーリフォーム
介助が必要な場合や車椅子の場合でもトイレを使いやすくするためには、トイレの拡張によるバリアフリーリフォームが有効です。
トイレのバリアフリーリフォームでは、便器前に1m以上便器横片側につき1mずつ以上を目安にトイレスペースを確保するとよいでしょう。トイレスペースの拡張が難しい場合は、脱衣所をトイレと合体させるなどしてトイレのスペースを広く確保しましょう。
トイレバリアフリーリフォーム費用
和式トイレから洋式トイレへのリフォーム・・・220,000円〜570,000円
トイレ床張替え・・・20,000円〜100,000円
トイレスペース拡張・・・130,000円〜320,000円
6-2. 浴室バリアフリーリフォーム
6-2-1. 半埋め込みタイプの浴槽への変更によるバリアフリーリフォーム
床の上においてあるタイプの浴槽はまたぐ際に足を大きくあげなければいけないため、転倒や身体の負担増加につながります。半埋め込み式の浴槽に変更するバリアフリーリフォームによって、入りやすくしましょう。
6-2-2. 段差解消によるバリアフリーリフォーム
浴室と脱衣所の間には、水が脱衣所に浸入しないように段差が設けられています。段差を解消するバリアフリーリフォームを行う場合、同時にグレーチングの設置などを行い排水をよくする工夫も必要となってきます。
6-3-3. 滑らない床材への変更によるバリアフリーリフォーム
浴室の床が滑りやすいのは、床が乾燥しにくく湿った状態であることと、タイルなど床材に塗られたコーティングのせいです。水はけの良い床材や無釉タイルといったコーティングされていないタイルを使用してバリアフリーリフォームを行うと滑りにくくなります。
浴室バリアフリーリフォーム費用
浴室段差解消・・・100,000円〜280,000円程度
半埋め込み式浴槽への変更・・・500,000円〜800,000円程度
浴室床材変更・・・60,000円〜210,000円程度
バリアフリーリフォームの注意点
バリアフリーリフォームは早いうちに行っておいたほうがいいと前述しましたが、バリアフリーリフォームによって生活に多少変化があるため、注意が必要な点もあります。
必要なバリアフリーリフォームを見極める
例えば、床の段差解消や滑り防止など、事故防止といった視点から見たときに必要だと感じるバリアフリーリフォームは早めに行うことをオススメします。しかし、トイレや浴室の手すり取り付けなどのバリアフリーリフォームは必要なときが来てから行うのが良いのです。
もし手すりを取り付けた方と反対側が不自由になった場合、その手すりは邪魔なものになってしまいます。また、トイレや浴室の手すりは無くても普段の生活に支障がない場合がほどんどです。
そのため、「事故防止のためのバリアフリーリフォーム」なのか「身体が不自由な人の暮らしのためのバリアフリーリフォーム」なのかを見極めることが必要です。
障害の進行性を考慮したバリアフリーリフォームを行う
高齢者や病気によって障害を持つ人の場合、症状の進行によって更なるバリアフリーリフォームが必要となる場合があります。身体機能や運動機能の低下や介助の必要度の変化など、将来のことも考慮したバリアフリーリフォームを行うことが大切です。
バリアフリーリフォームの助成制度は?
介護が必要になってから行うバリアフリーリフォームの場合、多額の費用がかかることが多く負担が大きくなりがちです。そのため、介護保険からバリアフリーリフォーム費用の助成を受けることができるのです。
1. 高齢者住宅改修費用助成制度によるバリアフリーリフォーム助成
★受給条件
・要介護認定で「要支援」または「要介護」の認定を受けていること
・バリアフリーリフォームを行う住宅の住所が被保険者証の住所と同一で本人が実際に居住していること
★バリアフリーリフォーム助成額
バリアフリーリフォーム工事費用最高20万円までで、その9割が介護保険から助成されます。
★対象となるバリアフリーリフォーム
・手すり取り付け
・段差解消
・滑り防止のための床材変更
・引き戸への扉交換、ドアノブ交換、戸車設置など
・和式トイレから洋式トイレへの変更
★介護保険によるバリアフリー助成制度の申請方法
領収書・工事費用内訳書・バリアフリーリフォーム前後の写真を添えた回収完了確認書を持参して市町村の介護保険課に申請を行います。
2. 介護保険以外のバリアフリーリフォーム助成制度
障害者認定をされている場合、ほとんどの自治体でバリアフリーリフォームの補助金を受けることができます。その他にも自治体独自のバリアフリーリフォーム助成制度がある場合が多いので、市町村の窓口で相談してみましょう。
2-1. バリアフリー改修促進税制
★適用条件
・50歳以上の居住者がいること
・介護保険法の要介護認定または要支援認定を受けている者がいること
・障害者がいること
・居住者の親族が65歳以上である者、または上記a〜cのいずれかに該当する者であって、同居を常況としている者
上記の中でひとつでも満たせば、バリアフリー改修促進税制の対象となります。
★対象となるバリアフリーリフォーム
・廊下、出入口拡張
・階段の勾配改良
・浴室バリアフリーリフォーム
・トイレバリアフリーリフォーム
・手すり取り付け
・段差解消
・ドアリフォーム
・滑り止めのための床リフォーム
★工事費用の要件
地方公共団体からのバリアフリーに対する補助金などを除いて、30万円以上の場合に適用となります。
バリアフリーリフォームをお得に行うコツは?
バリアフリーリフォームをお得に行うコツは、まだバリアフリーリフォームが必要ではない段階でも、住宅をリフォームする機会があればバリアフリーリフォームの準備をしておくことです。
例えば壁紙を張替える際に、将来手すりを取り付ける場合に必要となる下地補強を行っておくなど、何かのリフォームの「ついで」にバリアフリーリフォームの準備をしておくことで、工事費用が抑えられることもあります。
また、業者によってバリアフリーリフォームの工事費や材料費の設定が大幅に違う場合があるので、多くの業者から見積もりを出してもらうことが大切です。見積もりの際に、必要なバリアフリーリフォームは何か?などプロの視点からのアドバイスをもらうことはとても有益な情報を得られるいいチャンスです。
多くの業者から見積もりやアドバイスをもらい、今、そして将来に必要なバリアフリーリフォームをお得に行いましょう。
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)
大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。
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