ベランダ囲いのメリットは?選び方と費用相場を徹底解説

ベランダ囲いのメリットは?選び方と費用相場を徹底解説

ベランダには屋根がありますが、雨水が入り込んできたり、花粉が飛散してきたりします。この記事では、今あるベランダを活用できる「ベランダ囲い」について解説していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。

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POINT この記事のポイント

・ベランダ囲いのメリットは雨風・花粉を防ぎながら洗濯物を干せること
・子どもの落下事故防止策としても有効
・ベランダ囲いのデザインには、躯体式、屋根置式、柱建式がある
・デザインのほかに、開口部、屋根材、床材、オプションを選ぶ
・ベランダ囲いの本体価格は約30万円〜、施工工事費用は約10万円前後

ベランダ囲いの特徴

ベランダ囲い(バルコニー囲い)「サニージュ」|LIXIL画像提供:ベランダ囲い(バルコニー囲い)「サニージュ」|LIXIL


出典:ベランダ囲い(バルコニー囲い)「サニージュ」|LIXIL

ベランダ囲いとは、ベランダをぐるっと囲ってしまう住宅設備で、雨風や花粉を防ぎながら外干しができるので、取り付けを希望される方も多いです。「テラス囲い」「バルコニー囲い」「サンルーム」とも呼ばれます。

ベランダを囲うための材質は主にポリカーボネート板が採用され、さらに下記のようなオプションを選ぶことができます。

・通風できる窓を取り付け
・虫よけのための網戸の設置
・プライベートを守る非透過性の窓
・防犯対策を高めるルーバー窓

ベランダにどのような機能を求めるかによってオプションを選べば、使い勝手が向上します。ベランダ囲いは基本的に洗濯物を干す前提で取り付ける方が多いですが、大きな3つの特徴を見てみましょう。

ベランダ囲いを設けるメリット

ベランダ囲いを設けるメリット

1. 雨風でも気にせず洗濯物が干せる

ベランダ囲いは、雨の日でも雨が入ってこないので、梅雨や台風シーズンの洗濯物干しに活躍します。室内干しだと部屋の中がジメジメと湿度の高い状態になってしまいますが、ベランダ囲いのあるベランダに干せば、室内に洗濯物を干す場所も取らず湿気も持ち込みません。

参考記事:雨の日でも快適室内干し!おすすめ室内干しユニット比較

2. 花粉に触れず洗濯物が干せる

室内干し室内干し (※画像はイメージです)

花粉シーズンには「洗濯物は絶対に外干しできない」という方も多いですが、そのままのベランダでは花粉が衣類についてしまいます。ベランダ囲いは四方を囲ってしまいますので花粉がほとんど入ってきません。

透過性の高い囲いにすれば花粉を防ぎながら洗濯物を太陽光に当てることができるので、布団干しにも便利です。

参考記事:花粉対策を家で行う最適な5つの方法|まずは玄関で花粉を食い止めよう

監修者コメント
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室内干しを見直そう!

バルコニーを室内空間として利用できるようになったら、洗濯物も外干しと室内干しのいいとこどりができて便利ですね。しかし法律上の問題などにより、囲いが設置できない場合もあります。その場合は、室内に洗濯物干し場を作るのもおススメです。
例えば、洗濯物は夜干して朝には乾くというサイクルにすれば、洗面室などを干し場にしても洗濯物が邪魔になりません。物干し竿・除湿器・扇風機があれば、どこでも室内干し空間をつくることができます。ぜひ、ご検討されてみてはいかがでしょうか。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

2. お子様の安全対策として

小さいお子様がいらっしゃるご家庭では、ベランダの柵を超えてしまわないか心配で、お子様が安全に使えるようベランダの安全性を高めておきたいとお考えの方も多いでしょう。

ベランダ囲いはベランダを全て囲ってしまいますので隙間がなく、落下事故の防止策としても有効です。とはいえ、塀やガラス部分にはできるだけ触れないよう注意しておきましょう。

参考記事:子供の安全に配慮したカーテン周りの一工夫で危険を回避しよう!

監修者コメント
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確認申請が必要な場合も

囲いがあれば、バルコニーはぐっと便利な場所になりますね。しかし気を付けなければならないのは、今のバルコニーが新築時に床面積に算入されていない場合です。
柱を建てて壁をつくれば、床面積に算入されるため「増築」となってしまいます。準防火地域などでは少しの増築でも確認申請を行わなければなりませんし、確認申請が不要な場合でも、床面積は敷地に応じて定められた上限を超えることはできません。
大切な我が家が違法建築とならないよう、工事をご検討の際には必ず「適法かどうか」を業者にしっかりと確認するように気を付けましょう。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

ベランダ囲いの選び方

ベランダ囲いの選び方

ベランダ囲いは住宅の造りに合わせて選びますが、どのような種類があるのかYKKapさんのベランダ囲い(バルコニー囲い)「ソラリア」の商品を例に見ていきましょう。

※「ベランダ囲い」の呼び方は、メーカーによって異なります。

デザイン

ベランダ囲いのデザインとはベランダの設計のことを差し、下記の3パターンのことを言います。

・躯体式
・屋根置式
・柱建式

すでにベランダがある方は自動的にどのデザインか決まっていますので、開口部もデザインに合わせた種類から選ぶことになります。

1-1. 躯体式

躯体式バルコニー屋根

出典:バルコニー囲い躯体式|YKKap

「躯体式」は、コンクリートの躯体でできた、ベランダが建物の外に張り出しているデザインのことを言います。新築時からベランダがあった方はこのデザインが多いのではないでしょうか。躯体の上に囲い部分を取り付けますので、下半分はコンクリートで外からは見えません。

1-2. 屋根置式

バルコニー囲い屋根置式|YKKap画像提供:バルコニー囲い屋根置式|YKKap


出典:バルコニー囲い屋根置式|YKKap

「屋根置式」は、格子状の柱を1階の屋根の上に設置して作られたベランダで、ベランダ囲いを設置する際は格子柵の外側に窓を取り付けるため見た目がスッキリとして見えます。ベランダを後付けされた方はこのようなデザインが多いです。

基本的に、屋根の上にベランダを設置する際には耐荷重量を計算して、ベランダの重量プラス人が乗っても安全であるよう屋根の強度を高めていますが、さらにベランダ囲いの重量が加わりますので、強度確認が重要です。

1-3. 柱建式

バルコニー囲い柱置式|YKKap画像提供:バルコニー囲い柱置式|YKKap


出典:バルコニー囲い柱置式|YKKap

「柱建式」はベランダの支柱を1階の地面に固定して建てる方式で、ベランダ囲いを取り付ける際には、屋根置式と同じく格子柵の外側に窓を取り付けます。1階の屋根がない外壁にベランダを後付けされた方はこのようなデザインが多いです。

こちらの柱建式も、基本的にベランダの重量プラス人が乗っても安全であるよう基礎部分の強度を高めていますが、ベランダ囲いの重量が加わる分、基礎の強度確認が重要です。

2. 開口部

バルコニー囲い開口部オプション|YKKap画像提供:バルコニー囲い開口部オプション|YKKap


出典:バルコニー囲い開口部オプション|YKKap

ベランダ囲いは完全に閉じてしまうのではなく、本来のベランダとしての機能を残すため開口部を設けています。通気性を良くするために時々開けて換気をすることができますし、開口部が不要な場合は採光だけができるFIX窓を選ぶこともできます。開口部の種類は上記の図をご参照ください。

2-1. 躯体式で選べる開口部

「躯体式」のベランダ囲い(バルコニー囲い)で選べる開口部は下記一覧です。

正面開口部の寸法開口部の種類
1間高窓
1.5間高窓、折りたたみ戸
2間高窓、折りたたみ戸
側面開口部の寸法開口部の種類
3尺FIX窓、高窓
3.3尺FIX窓、高窓
4.5尺FIX窓、高窓、折りたたみ戸
6尺FIX窓、高窓、折りたたみ戸

2-2. 屋根置式・柱建式で選べる開口部

「屋根置式」「柱建式」のベランダ囲い(バルコニー囲い)で選べる開口部は下記一覧です。

正面開口部の寸法開口部の種類
1間テラス窓、高窓
1.5間テラス窓、高窓
2間テラス窓、高窓
側面開口部の寸法開口部の種類
3尺FIX窓、高窓、ルーバー窓
3.3尺FIX窓、高窓、ルーバー窓
4.5尺FIX窓、高窓、ルーバー窓、テラス窓
6尺FIX窓、高窓、ルーバー窓、テラス窓

3. 屋根材

バルコニー囲い|YKKap画像提供:バルコニー囲い|YKKap


出典:バルコニー囲い|YKKap

ベランダ囲いの屋根材は日当たりに影響する部分ですので、欲しい採光性によって選ぶことができます。YKKapのベランダ囲い(バルコニー囲い)の屋根材はポリカーボネート製でできており、耐久性の高さと紫外線のカット率が高いのでベランダの屋根材として最適です。

5色のカラーが用意されていますが、見え方などは画像のほうがわかりやすいので、下の画像をご参照ください。

設置をご検討される場合には、カタログやサンプルなどを業者に用意してもらったり、実物を見ることができれば透過性や見え方などを実際に比較してみましょう。西日が強いベランダの場合では、「熱線遮断ポリカーボネート板」を選択すると、夏の熱い西日を和らげることも可能です。

参考記事:西向きの窓が快適になる2つの方法

4. 床材

バルコニー囲い|YKKap画像提供:バルコニー囲い|YKKap


出典:バルコニー囲い|YKKap

ベランダ囲いでは、デッキ材(床材)を選ぶことができます。雨が入ってこないので、ウッドデッキ調のデッキ材を選べばそのままベランダに出るなど、居室の延長として使うこともできます。

5. オプション

YKKapのベランダ囲い(バルコニー囲い)には下記のオプションが用意されています。

オプションの種類特徴
網戸クリアネットで眺望性がUP
開口制限ストッパー開口部からの落下事故防止
ウィンドウトリートメント取り付け天井カーテン、ロールスクリーン、カーテンレールを取り付けられる
物干しセット洗濯物干しとして活用する方に便利
換気扇・換気框窓を閉めたまま換気ができる

ベランダ囲いを設置する際の費用目安

ベランダ囲いを設置する際の費用目安は、本体代込みで約30万円~です。1階よりも2階に設置する場合のほうが、建材をクレーンで吊るすなど特殊な工事が追加されるため費用が高くなります。

ベランダ囲いの施工工事費用は約10万円前後で、あとは本体代をいかに安く割引してもらえるかで総額が変わってきます。

ベランダ囲いをお得に設置するには?

ベランダ囲いをお得に設置するには一括見積りが便利です。設置工事業者は独自のルートでメーカー商品を大幅割引で販売できるので、本体代と設置工事は同時に依頼するほうがお得に設置できます。

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監修者プロフィール
監修者画像

一級建築士

高橋 みちる (たかはし みちる)

WEBサイト


アールイーデザイン一級建築士事務所代表。

住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。

著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)

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noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note

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家仲間コム編集部

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利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

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