カビ対策リフォームを考える|部屋のリフォーム方法や費用相場とは
カビ対策は掃除だけで大丈夫?そんなことありません!カビ対策リフォームで根本からカビをシャットアウトしましょう。カビ対策リフォームの内容や費用、自分で行うカビ対策までカビ対策に関する情報満載です。まずはこの記事のポイントを以下にまとめました。
POINT この記事のポイント
・家に生えやすいカビは「黒カビ」と「青カビ」
・カビが生えやすい環境になっている原因を見つけてカビ対策リフォームを行う
・自分でできるいくつかのカビ対策がある
・掃除するときは市販のカビ取り材を使用する
家の悩みの中でもとても多いのが、カビでの悩み。掃除をしてもまたすぐに生えてくるカビ・・・本当に嫌なものですね。カビがすぐに生えてしまう家では、カビ対策リフォームを行い根本からカビの原因を排除していく必要があります。
「カビが生えても掃除をすればいい」「それほど害はないでしょう」とカビ対策リフォームを後回しにしてしまう人が多いですが、カビを放置するのは危険なことです。カビはアレルギーの原因となり、さらにダニのエサにもなるのでダニが繁殖していきます。
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家に生えやすいカビとは
カビとは、菌糸と呼ばれる糸状の細胞からできており、胞子で増殖する菌類の一種のことです。主に湿気が多いところで繁殖しやすく、住まいの中でも多く見られます。最近では気密性の高さを売りにしている家が多く、このような家では特にカビが発生しやすいという問題点があります。
カビは喘息やアレルギー性鼻炎、アトピーなどの原因になったり悪化させたりと健康への被害もあり、カビがひどい場合はできるだけ早いカビ対策リフォームが必要です。
家でよく見かけるカビ
クロワカカビ(黒カビ)
家に生えやすいカビの代表です。結露の多い場所に生えやすく、低温乾燥にも強いので繁殖させないためのカビ対策リフォームが有効です。壁や浴室などによく生えます。
青カビ
食品に生えやすいカビですが、家具や押入れ、ハウスダスト、畳などにもよく発生します。肝臓や腎臓のガンの原因になる青カビもあるので、早急なカビ対策リフォームを行うのがよいでしょう。
カビ対策リフォームの種類・費用
家の中のカビはこまめな掃除によって多少軽減することは可能ですが、見えない部分でもカビが繁殖していることが多いです。カビが生えやすい環境になっている原因を見つけてカビ対策リフォームを行うことで、カビの発生を抑え根本的な解決に繋げることができます。
窓の結露が原因のカビには
二重窓設置でのカビ対策リフォームが有効です。結露はカビ発生の原因のひとつです。壁紙や窓枠周辺にカビが生えやすい家、冬になると窓まわりが水浸しになっているような家では二重窓設置のカビ対策リフォームが有効です。
二重窓設置 カビ対策リフォーム費用・・・3万円〜15万円程度/1窓
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床下からの湿気が原因のカビには
床下換気扇設置でのカビ対策リフォームが有効です。畳にカビが生えていたり、絨毯やクッションフロアにカビが生えていたりする場合は床下からの湿気が原因の場合が多いです。その場合、床下換気扇設置のカビ対策リフォームをして湿気を逃がしてあげるのが有効です。このカビ対策リフォームでは押入れの中のカビにも効果が見られます。
床下換気扇設置 カビ対策リフォーム費用・・・10万円〜15万円程度/3台1セット
カビやダニでのアレルギーが気になる場合には
カーペットからフローリングへ張り替えでのカビ対策リフォームがおすすめです。カーペットはカビが生えやすいほか、ダニの温床にもなりやすい場所です。そのためアレルギーの原因にもなりやすいので、フローリングに張替えるカビ対策リフォームが有効です。
フローリングは掃除がしやすく、比較的カビが生えにくいのでカビ対策リフォームに向いています。
カーペットからフローリングへの張替え カビ対策リフォーム費用・・・11万円〜17万円程度/6帖
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壁内結露が原因のカビには
セルロースファイバー断熱でのカビ対策リフォームが有効です。セルロースファイバーとは新聞紙を原料としており、壁内結露が発生しない唯一の断熱材といわれています。天井・壁内断熱材としてセルロースファイバーを使用するカビ対策リフォームを行うことで、結露を防止しカビの発生を防ぐことができます。
セルロースファイバー断熱 カビ対策リフォーム費用・・・50万円〜85万円程度/家全体
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カビの原因をシャットアウトしよう
カビが繁殖しやすい環境とは、水分(高湿度)、適度な温度、栄養分の3条件が揃うことです。つまりこのうち一つでも条件を無くせば、カビの繁殖は防ぐことができます。人が暮らす家には適度な温度は必要ですし、栄養分を断つために徹底的に掃除するのも大変ですよね。水分や湿気なら、断熱による結露対策や調湿建材の利用、それから換気などによって対策が可能です。ぜひカビの原因を断ち、健康な住環境を整えてくださいね。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)
カビが生えない壁環境を作るなら
漆喰塗り壁でのカビ対策リフォームがおすすめです。漆喰は天然素材を使用した塗り壁で、強アルカリ性なのでカビが生えません。和室の土壁など、カビが生えやすい素材の壁を漆喰でカビ対策リフォームを行うことはとても有効です。壁紙仕上げと比べて手間がかかるので費用は高めですが、壁のカビ防止効果は抜群です。
漆喰塗り壁 カビ対策リフォーム費用・・・8,000円〜1万円程度/m2
クローゼット・押入れのカビ対策なら
調湿建材でのカビ対策リフォームが有効です。クローゼット、押入れには「エコカラット」に代表される調湿建材がおすすめです。高湿度の時は湿気を吸着し、乾燥時には吸着した水分を空気中に放出するという機能を持っており、調湿建材でのカビ対策リフォームを行えば除湿材を購入し続ける必要もありません。
調湿建材施工 カビ対策リフォーム・・・3万円〜6万円程度/1箇所
室内干しが原因のカビや北側の部屋のカビを防ぎたいなら
ルームドライヤー設置でのカビ対策リフォームがおすすめです。室内干しは湿度が上がり、カビ発生の原因となります。室内干しをする部屋やカビが発生しやすい北側の部屋にはルームドライヤーを設置するカビ対策リフォームを行うと効果的です。
除湿機では水捨てが面倒ですがルームドライヤーは外に直接排出してくれるので水捨ての手間もなく、電気代も1日40円程度です。
ルームドライヤー設置 カビ対策リフォーム・・・7万円〜10万円程度/1台
浴室のカビがひどいなら
浴室乾燥機設置でのカビ対策リフォームはおすすめです。浴室は黒カビが生えやすく、特にタイル浴室の場合一度カビが発生してしまうと掃除がしづらいものです。浴室乾燥機設置のカビ対策リフォームを行うことでカビが生えづらくなるほか、浴室で室内干しをすることも可能になります。
浴室乾燥機設置 カビ対策リフォーム費用・・・5万円〜12万円程度
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自分でできるカビ対策
住まいのカビは、上記のようなカビ対策リフォームを行うことで根本から解決していくことが重要となります。しかし、これからカビを防ぎたいという場合やまだカビ対策リフォームを行うほどではない軽度の場合、自分でカビ対策をしていくことも大切です。
和室に室内干しをしない
和室は畳や土壁など、カビが発生しやすい素材でできていることが多いため、そこで室内干しをしてしまうと部屋の湿度が上がりカビ発生の原因となります。普段使っていない部屋だからと和室で室内干しをすることは避けましょう。
押入れにスノコを取り入れる
押入れは風の通り道が少なくカビが発生しやすい場所です。スノコなどを使用して風の通り道を作ってあげることで、カビ対策になります。
窓を2箇所以上開けて換気を行う
特に冬場は窓を閉め切ったままにしがちですが、窓を開けて換気を行うことで風が通りカビ対策になります。定期的に窓を開けて換気をしましょう。
結露をこまめにふき取る
窓の結露を放置すると壁紙や床に流れたり、湿度が上がったりしてカビが発生してしまいます。結露をこまめにしっかりとふき取ることでカビ対策になります。
換気扇を活用する
調理中・入浴中は必ず換気扇をつけ、終わった後もしばらくは回しておきましょう。
自分でカビの掃除をする場合
自分でカビが生えた場所を掃除するなら、乾いた布で拭くことや掃除機で吸い取ることは厳禁です!カビの胞子を撒き散らし、更なるカビ発生の原因となってしまいます。市販のカビ取り材を使用して、カビが生えていた場所を広げないよう気をつけながらふき取ります。
カビ対策リフォームをお得に行うには
カビ対策リフォームは、家の現状を正しく知り、何が原因でカビが発生しているのかをしっかり理解した上で行うことが大切です。カビの発生原因を突き止めてからカビ対策リフォームを行わないと、結局またカビの発生が起こり意味のない結果になってしまいかねません。
カビ対策リフォームは複数の工事を併せて起こったほうが効果的なことが多いため、プロの視点からのアドバイスをもらうことも大切です。そこで重要なのは、複数の業者から見積もりを出してもらうことです。
カビ対策リフォームでは費用が高額になることも多いため、工事費や材料費の項目ごとの見積もりやカビ対策リフォーム工事全体の見積もりで内容を比較検討して業者選びを行うことがとても大切になってきます。
リフォーム一括見積もりなら家仲間コム
業者によってどのようなカビ対策リフォームを行うのがいいかの提案が違うことも多いため、複数の業者から意見を聞いたうえで、どのようなカビ対策リフォームを行うか計画を立てていくのがいいでしょう。カビ対策リフォームを行ってくれる業者さんを探すには、リフォーム一括見積もりの「家仲間コム」がとても便利です。
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また、家仲間コムではカビ対策についての他のコラムも掲載中ですので併せてご参考にしてみてください。
アールイーデザイン一級建築士事務所代表。
住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。
著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)
【保有資格】
- 一級建築士(登録番号:第331817号)
- 既存住宅状況調査技術者(証明書番号:第02201400260号)
- 住宅性能評価員(終了証番号:第02170424号)
- インテリアコーディネーター(登録番号:011961A)
- 福祉住環境コーディネーター2級(証書番号:05201851)
- 震災建築物応急危険度判定士(認定番号:730220552)
【所属】
- アールイーデザイン一級建築士事務所:代表
- JIO|株式会社日本住宅保証検査機構:検査員 及び 評価員
- 三井ホーム株式会社:リフォームプランナー
noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note
利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。
大永 和弘 (おおなが かずひろ)
大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。
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カビ毒から身を守ろう
カビといえば非常に多くの種類があり、チーズやお酒などの発酵食品もカビの一種ですし、昔から食品としても身近な存在として共存してきました。しかし、家の壁や窓まわりなどに生じるカビは人体に有害なカビ毒を発生するものも多く、その胞子を吸い込むことで起こるアレルギーなどの健康被害が、近年は多く報告されるようになりました。家族の健康のためにも、ぜひカビを生じさせない環境を整えていきましょう。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)